地方創生の新たな形。NIPPONIA福住×Check Innが実現する宿を中心とした地域活性化
NIPPONIA福住 宿場町 様
乗り換え
古民家分散型ホテル
#システムが使いづらい
#コストを抑えたい
#データを一元管理したい
【概要】
兵庫県丹波篠山市に位置するNIPPONIA福住は、古民家を改修した宿泊施設。「創造的職人宿場町」をコンセプトに、地域の職人たちと連携し、その作品を展示・販売することで、宿泊客と地域産業の橋渡し役を担っています。運営会社の株式会社Local PR Plan代表である安達鷹矢氏は、地域活性化への強い想いを胸に宿泊施設を起点とした街づくりに取り組んでいます。今回、宿泊施設向けオールインワンシステム「Check Inn」を導入したNIPPONIA福住の安達鷹矢さまに、導入の背景やメリット、そして今後の展望について伺いました。
──安達さまのご経歴をお伺いさせて頂けますか
安達さま:一番最初は大学卒業して楽天に勤めたんですけど、辞めてNIPPONIAの前身の古民家再生のプロジェクトに携わらせていただくことになったことで丹波篠山市に引っ越してきました。最初はウェブ系のPRなどの仕事を受注しながら仕事をしていましたが、コロナの時に、後川(しつかわ)の天空農園という施設を運営する人がいなくなったので、代わりに私が運営してくれないかという相談があって宿泊業に携わり始めました。相談を持ち掛けてくれた事業者さんは、町を活性化させる取り組みをしていたのでそちらもご一緒に取り組ませていただいてます。NIPPONIA福住の運営自体は元々、バリューマネジメントさんがやっていて、我々が引き継いだのが2年前ぐらいになります。2つの宿泊施設をやりながら今もウェブとかデザイン系の仕事をやっています。
──安達さまは楽天のご出身とのことですが、畑の違う宿を運営するに至ったのはどういったお考えからだったのでしょうか。
安達さま:楽天に入社した理由は、地方の優れた商品や人、場所をインターネットを通じて発信したいという想いがあったからです。ECサイト運営を通じて地方を盛り上げたいと考えていましたが、東京一極集中型の経済構造の中で、地方の真価を発信するには限界を感じ、地域活性化に直接関わる道を選びました。宿の運営は地域の魅力を発信し、経済効果を生み出すためのハブだと考えています。地方で本当に良いものに触れ、その価値を多くの人に知ってほしいという想いが、今の活動の原動力となっています。
──宿のコンセプトや理念について教えてください。
安達さま:当施設は、「創造的職人宿場町」というコンセプトで、この町で何か価値を生み出せる職人さんをどんどん空き家に誘致していくという活動をしています。そのため、当施設の部屋づくりは、この近くの職人さんの作品をいっぱい紹介できるようにしているんです。
──「創造的職人宿場町」構想について詳しく教えてください。
安達さま:この地域には、たとえば伊勢神宮や出雲大社のような、人を惹きつける突出した観光資源はありません。だからこそ、様々な職人や作家と連携し、ここにしかないキラーコンテンツになるような商材をたくさん集めていくという設計をしてきました。たとえば、吹きガラスの作家さんを見に来て泊まりに来る人がここに来れるとか、写真家さんの作品を見に来た人がここに泊まりに来るとか、そういう流れを作りたかったんです。宿泊だけでなく、そこから地域全体へ広がるハブのようになるように設計しています。
──宿の空間作りにおいて、どのような点にこだわっていますか?
安達さま:宿のインテリアには、地元の草木染め作家やベネチアングラスの技法を継承する職人など、多様なジャンルの作家による作品を多数使用しています。どの場所に何を配置するかなど細かいところはあえて指示はしていなくて、作家さんの創造性にお任せしてます。例えば、ベッドスローは草木染めの作家さんに依頼し、空間の雰囲気に合わせて藍に墨を混ぜるなど、作家さんの創造性を尊重しながら、工夫を凝らしています。
──地域活性化に向けて現在はどのような取り組みをなさっていますか?
安達さま:私は、宿は街全体の収益を上げるための存在だと思っています。私たちの宿は、単に宿泊サービスを提供するだけでなく、地域経済の活性化に貢献することを目指しています。なのでこの街のGDPではなく造語でGAP(地域内総生産)を目標数値に決めて、この街で生産されたものをいかに販売していくかという全体目標を決めています。それをどう上げていくのかというのも宿全体でやる必要がある。だから、作家さんの作品も使うし、その作品を見て買いに行くっていう導線も作る。作家さんに会うための連絡をとったりもするので、総生産量を上げるための宿というのがコンセプトになっています。
──そういった取り組みの中で丹波篠山市の強みはありますか?
安達さま:丹波篠山市は面積は東京23区の4分の1くらいですが、人口は50分の1なんです一人ひとりのパーソナルスペースが広いのでそれが売りです。宿をやるにしても何にしても人と人の距離が離れているので贅沢さを演出できます。宿泊でいうと、平米数に対しての宿泊単価が都会に比べて安いので、お得感は感じていただけているなと実感しています。そういった非日常感をリーズナブルに楽しめるというのは強みですね。
──地域住民の方々との関わりについても教えてください。
安達さま:地域の住人の方々が住みづらくならないようにするというのは気をつけています。我々としては開業者を100人呼んで、その人たちが自力でお客さんを1000人呼んできて、街全体に年間10万人が歩くというのを目標にしているのですが、推進しすぎて、オーバーツーリズムになってきたりすると、地域の方々にとって嫌なものになってくるので、その辺は気をつけながらやっています。
──Check Innを導入した背景には、どのような課題があったのでしょうか?
安達さま:以前はサイトコントローラーと客室管理システムで別々のシステムを併用していました。それぞれ単体では優れたシステムでしたが、コスト負担が大きかったです。自社予約システムの必要性を感じ始めていたタイミングでもあったので、自社サイトの予約に関しても別のシステムを導入するということも検討したのですが、他の施設の方からご紹介いただいてCheck Innを知りました。Check Innは我々が必要としてた機能をオールインワンで提供してくださっているので、コスト削減と業務効率化が可能になる点を魅力に感じて導入を決めました。
──実際にCheck Innを導入してみて、どのような効果がありましたか?
安達さま:最も大きな効果は、システムコストの大幅な削減です。自社サイトでの予約も開始する予定だったので、サイトコントローラーと客室管理システム、自社予約システムの3つのシステムを別々に利用するのに比べて、Check Innを導入したことでランニングコストを削減できてとても助かっています。さらに、Check Innを導入したことで自社サイトからの予約も受け付けることができるようになりました。外部サイトから予約いただいたリピーターさまには自社サイトからの予約をおすすめさせていただいて、手数料の部分でコスト削減もできたのでありがたいです。
──NIPPONIA福住の今後の展望についてお聞かせください。
安達さま:今後は、一棟貸しスタイルの強みを活かし、お客様のニーズに合わせて柔軟に空間を提供することで、新たな顧客層の開拓にも繋げていきたいです。フォトスタジオやヨガのリトリートとしての活用もできるんじゃないかなと思っていて、企画を立てています。
──今後Check Innに期待することはありますか?
安達さま:以前利用していたシステムでは、売上グラフの詳細なデータ出力が可能で、融資の際などに役立っていました。Check Innにも同様の機能や、レジとの連携機能があって売上を全て管理できるようになっていたらより一層便利なシステムになっていくと思います。
──最後に、Check Innの導入を検討している宿泊施設様に向けてメッセージをお願いします。
安達さま:Check Innはサイトコントローラー、客室管理、自社予約システムがオールインワンになったシステムです。それぞれ別のシステムを使うよりも圧倒的なコスト削減になるので非常に助かっています。複数のシステムで管理している施設様にはぜひおすすめしたいです。